住んでいた街 −盛岡について−

高校校時代から、26歳まで、岩手県に住んでいました。そのうち、9年間を過ごしたのは盛岡市ですが、盛岡という街の空気が大好き。

今でも、一番好きな街です。石川啄木や、宮沢賢治に代表される文学の雰囲気。橋や、建築物も、歴史があり趣味がよく、私にとっては、そこにいるだけで自分がもっと、素敵な人間 になれたような気分になれるところです。

そして、岩手山。

見上げると、そこに、いつも変わらない形の山があるというのは、心を癒してくれるものです。

つらいことがあっても、うれしいことがあっ ても、山はいつもそこにあって、たいてい、しずかにたたずんでいる。山の近くにいたときは気づかなかった、そういう山のありがたさを、しみじみと感じています。

 
それから、もうひとつ、この街のよいところは、「ちょうどよいサイズ」であることです。街全体を、「自分の街」と感じられる大きさ。

面積もそうですが、街のさかえ方が、ちょうど良いのです。

たとえば、質のよいものを探したいというような場合は、あのデパートに行けばオッケー、本を選びたいと思ったら、専門書がちゃんとおいてある書店が数ヶ所、という感じ。

逆に、動物のための道?というような林道をドライブしたいとか、誰にも出会わないような森の中に行きたいと思い立ったら、車を20分位走らせれば行けます(個人的には、「誰にも出会わないような森」を知っているというのは、かなり心の拠り所になる、と思っています)。

最先端の流行、とか、たくさんの劇やコンサート、という具合にはいきませんが、ほどほどの生活が楽しめるところなんです。
離れたからこそ、いつまでも大好き感が続いているのかも知れません。

そして、そこに住んでいた時期は、まさしく私の「青春」期、センシティブな時期だったので、なおさら記憶に残っているのかも知れません。

高校時代毎日とおった上の橋は元気かな。福田パンのあんバターとミッシェルのパン、食べたいなあ〜。

盛岡バスセンターのストーブにあたってバスを待っていたのも、懐かしい。

独身の頃は、愛車のスズキアルトで岩手高原スキー場に通ったり、岩洞湖や天峰山などを、友達や彼氏とドライブしました。


真冬は、山に目を向けると、木々が雪に包まれていて、キラキラと宝石をちりばめたようで、本当にきれいで。

離れて既に10年以上経過しようとしている今でも、そういった景色がフラッシュバックのようによみがえり、心がしんとします。

住んでいる街 
−ニュータウンというところ−

現在住んでいる街は、いわゆるニュータウンです。住んでから何年もたち、家も構え、少しずつ愛着がわいてきているけれど、歴史のある建物がない(「ニュー」ですからね)。どこにでもあるお店がたくさん。便利だけれど個性がない。

こちらに引っ越してきてから、「誰にも出会わないような森」にはまだ出会っていません。

すっごく味のある大木がある原っぱがあるのだけれど、有刺鉄線立入禁止。子どもたちが遊びに行くのは、整然と整備された公園。少し切ない感じがするのだけれど、子どもは子どもなりで、そういったところに秘密基地をつくったりと、楽しく冒険しているようです。

今住んでいるところのすごく良いところは、気候が温暖なところ!

冬は北国には考えられない位すごしやすいです。

ドラえもんの「どこでもドア」があったら、秋から冬は今のところに住み、春から夏は盛岡に住みながら職場に通いたい、と思っている現状です


 
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